漫画記録:さよならタマちゃん

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*ネタバレなし感想です。

 

さよならタマちゃん ★★★☆☆ (★3.3 /5)

 



マンガ大賞2014 第3位受賞作品ですね。

さよならタマちゃん [ 武田一義 ]

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マンガ大賞2014は半分読みましたが、この年はやっぱこれかなって思ってます。
特に私的に響いたポイントは、

1)優しい邦画を見ているような、読み終わった後の読了感。
 終わりが近づいていくうちに、
 ああこれはもうこの話の続編はないんだろうな(あっても違うものになっちゃうよね)
 と収束していく感じがやけに寂しくて、じわーっとくる。

個人的には「ぐるりのこと。」の充足感に似てると思ってます。


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2)
 えぐみが少ないノンフィクション。

 えぐみ、という表現が正しいのか理系出身として自信がないのですが、
個人的にノンフィクションってどこかしら「自分のエピソードの中でも人にウケそう、面白そう、響きそうなところをたくさんいっとこ」みたいなのあると思うんですけど、そこらへんが私的にえぐみって思うんです。

そういうところよりも、最後らへんのお祭りの風景、朝日を浴びている主人公。全体がゆったり流れている大きな流れを知れる気がします。

3)っていうか泣ける

誰でも、自分のコントロールできないところでどん底を味わうことってあると思うんですよね。私も、この漫画を読んだころ、最も人生で悲しい出来事に向き合わなければならず、死ぬとかはないんですけどすごく底沼でした。これについてはまた今後気が向いたら共有します。
「なんで私が?」と思うときに泣かせてくれる、寄り添ってくれるやさしさがたまらんのですよ。それはしょうがないんだよ、と諭しているわけでもなく。ただそういうことが色々な人の上には降りかかってくるんだね、と実感させてくれる漫画だったんですよね。

弱ってて、でも何かで気を紛らわしたいけどどれも無理してる気がする、そんなときにオススメですわ。

 

桜木さんの最終話での言葉やかず君の「明日は今日よりよくなっていますように」
読む方それぞれにとって響く言葉は違うと思います。


逆にこれだけまとまって情景が浮かんでいるので、映画化、映像化はしてほしくないような気がします。。えぐみ出ちゃわないかな。。

でも樋口監督(ぐるりのことの監督です)だったら良い!と自己満足。
なんにせよどんな媒体になっても沁みることは間違いなしです。

 

4)でも元気なときに読んだらどうなの?

ちょっと思うのは、

元気なときに読んだらどうなんでしょう?基本楽観主義、よっぽどのことがないとうじうじくよくよしない旦那氏も読んでました。

とりあえず旦那氏の旦那玉が大丈夫かどうかを思わず確認したい(これ絶対タマちゃん読んだ人あるある)けど、まず感想をきいてみたところ、

なんか絵のタッチが面白いー でも良い漫画だね、が第一の感想でした。

響いてなさげですね。それか語彙力足りない疑惑。w 
今は回復して元気なんですが、なんかこれを読みたいなまたとは思わないかもです。
でも手放したいとかは絶対思わず、自分的には本棚においておくだけで励まされる視覚的アロマテラピー、な本に認定しました。でも元気なときに有効じゃないかも、で☆は3.3っす。

でもそんなマンガって意外とないから、それでもいいと思うんだよなー

作者さんの今後に期待ですね!

 

もやもやふかこ